2011年12月19日

みんなでつくる地域医療講演会@武雄市

1211日に佐賀県武雄市で開催された『みんなでつくる地域医療講演会』に行ってきました。

講師は北海道の医療法人財団「夕張希望の杜」理事長の村上智彦先生でした。
医師の村上智彦先生は北海道瀬棚(現せたな)町立診療所長をされていた平成13年に肺炎球菌ワクチン(成人用)ワクチンの公費助成を日本で初めて実現されました。同町で予防医療に取り組みながら介護・福祉・医療が連携することにより住民の健康を守り、町の医療費を大幅に減少させた実績があります。
平成19年からは財政破綻した北海道の夕張に移住し、市立総合病院の経営再建に関わり、現在は夕張医療センターとして公設民営化された夕張市立診療所、介護老人保健施設夕張を夕張希望の杜が指定管理者となって運営され、夕張の地域医療再生に従事されています。

僕も北海道幌加内町に勤務しているときに村上先生の講演を聞いたり、幌加内町の議員さんたちとともに夕張を訪ね、地域医療・介護・福祉のお話をしていただき、とても刺激を受けました。

樋渡啓祐武雄市長の挨拶のあとに、たくさんの夕張の美しい自然や石炭産業の遺跡の写真も交えながらのお話が始まりました。

平成19年に財政破綻し財政再建団体となった夕張市は、人口約10000人で高齢化率は44%で日本一です。いまの全国の高齢化率の平均は22-23%ほど(それでもこの高齢化率は世界一です!)ですので、夕張のそれは全国平均の2倍にあたります。2050年には日本全体の高齢化率は40%を超えるとのことで、つまり僕らの子や孫の世代が担う将来の日本社会を、いまの夕張に見ることができ、夕張がますますの超高齢化社会を迎える日本のモデルになれるように頑張られています。夕張の話は明日の我が身と思って聞いてくださいとのことでした。

村上先生のお話はテンポよく、面白くて、迫力があって、かつ納得できるものでしたが盛りだくさんなので、その中から一部をご紹介します。

北海道というと「健康」なイメージがあるかも知れませんが、核家族率、インフルエンザの患者数、人口あたりベッド数、喫煙率などが高く、在宅死が日本一少なく、医師の65%が札幌、旭川に集中してしまっていて、医療費も日本一高いというころで、健康意識が高いとは言えないようです。

ところで「健康」とはなんでしょうか?病気にならないことが健康でしょうか?
高度先端医療がすぐに受けられる環境にあると健康になるのでしょうか?
そうであれば東京や大阪などの都会の方が健康、長生きできることになりますよね。

日本で一番長生きな地域はどこでしょうか?会場からは沖縄との応えがありましたが、実は沖縄県の長寿率は今や全国26位に落ちてしまっているそうです。
これは昔ながらの沖縄食から、欧米食に変わっているからではないかとのことでした。では一位は?長野県です。長野県にはけっして高度最先端医療を提供する病院が多いわけではありません。長野県は以前より予防医療に取り組んでいて、県民の健康意識が高いからです。

ここでポイントは、県民の健康に対する普段からの「意識」が高いということです。
しかし、というより、だからと言うべきかもですが、長野県の医療費は日本一「低い」んです。医療費をかけるから(病院にかかるから)長生きできるわけではなく、普段からの意識、生活習慣が大事です。

食事と生活習慣でがんの半分は予防でき、歯周病を予防することで肺炎、脳卒中、認知症を減らすことができます。脳卒中や心筋梗塞の原因となる動脈硬化の進行を送らせるためには、食事や運動、喫煙で高血圧、高コレステロール、糖尿病を予防することが大切です。

もちろん必要なことにはきちんと医療費をかけることが必要です。
日本の医療はWHOから「世界一」と評価されていますが、諸外国と比べると国のGDPに対する医療費は決して高くなく、そのしわ寄せは医療者の過剰労働などへの負担になっています。

日本は医療費よりも公共事業にお金をかけています。
その例として、高速道路に1kmおきにある緊急電話は250万円するそうですが、医療費はお産が30万円、胃がん120万円、盲腸34万円で諸外国と比べても低いです。

しかも、世界一の医療にも関わらず、国民の医療への満足度は世界一(?)低いという、たいへんトホホな結果です。

医療者が努力すべき点は多々あると思いますが、国民の医療への過剰な期待があるのではないでしょうか。救急車はタクシーではなく、ひとは100%死を迎えます。病気が治らないこともあります。でも病気になったのは病院がなかったからでしょうか?世界一良い医療を受けていて、世界一位の長寿で、しかも国は借金まみれの状況でこれ以上なにを望むのでしょうか?借金のつけを子や孫に押し付けていいのでしょうか?

さきほどの「健康」とは何かの問いに対して、WHOは「健康とは、単に病気でないということではなく、身体、精神および社会的に良い状態にあることである」と定義しています。病気がない、ことだけが健康なのではなく生き甲斐など、その人がその人らしく暮らせることも健康の要素になっています。

夕張では、病気を治すことだけを目標とせず「高齢者の日常を取り戻すこと」を最大のテーマとし、お年寄りが元気だったときに出来たこと、好きだったことを再現することを目標とされ、入所中の方でも好きだったパチンコや寿司屋に職員とともに行ったりしたりされているそうです。

そんなときに「何かあったらどうする?」と家族から聞かれることもあるそうですが、「何かとは何ですか?生きている限り必ず何かあります。病院に任せっきりでは困ります。家族・本人もきちんと考えてください。」とお話されるそうです。

大学病院などの高度専門医療機関では病気を治す=戦う医療を目的としていますが、高齢者の医療とは、その生活を支える=支える医療であるべきだと村上先生は主張されています。

もちろん夕張では予防医療にも力を入れ、入所者は全員、口腔ケア、肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチンをされています。口腔ケアと肺炎球菌ワクチンによって誤嚥性肺炎を大幅に予防できることができます。

などなどここには書ききれないくらい、たっぷりお話していただけました。

『地域に愛着を持って、住み慣れた地域で安心して暮らして、そして死んでいける』ことを目標に村上先生はじめ夕張希望の杜のスタッフは活動されています。

村上先生の言葉はときに厳しく感じることもありますが、人々が自分の健康、家族の健康を人任せにせず、普段からの意識を持って生活することによって、結果的にはその人が幸せに暮らせること、次世代に過度な負担をかけることなく次世代や世界の人々が少しでも幸せに暮らせることを願っておられるのだと感じました。

少子高齢化、財政の不安的さは夕張に限ったことではなく、日本全体が抱える問題です。現在の「医療」が継続困難なことは目に見えています。人間はみな、いつか亡くなります。その限られた時間を単なる延命を目的とするのではなく、いかにその人らしく生きていけるか、そのためにはどうするかを個々が考えなくてはなりません。佐賀でも予防医療や患者さんの生活に視点をおいた活動をしていきたいと思いました。
(総合内科部門 坂西雄太)





2011年12月6日

長崎大学病院 へき地病院再生支援・教育機構「医学ゼミ」で講義しました

12月2日に長崎大学病院 へき地病院再生支援・教育機構の「医学ゼミ」でお話をさせていただきました。

ところで、長崎大学病院は国立病院で唯一「不活化ポリオワクチン(IPV)接種」を外来でされている病院です。せっかくの機会なので、講義前に同病院・小児科の中嶋有美子先生にお話を伺う場をセッティングしていただきました(高橋先生、ありがとうございました)。

長崎大学病院では今年の6月から外来でのIPV接種を開始されていますが、中嶋先生のお話によると「平成24年度末には不活化ポリオワクチンを導入する」という厚労省の発表後は、長崎大学病院でのIPV希望者の数は少し減っているということでした。

国によるIPV導入まで生ワクチンも輸入・不活化ワクチンもどちらも打たずに「待つ」という保護者がいることが予想されますが、これはもし国内でポリオが流行してしまったときや生ワクチン接種後の糞便中からの2次感染のリスクを考えると「待つ」という選択はおすすめできないとのことでした。僕もそう思います。
希望者が少し減ったとは言え、IPV外来の新規患者さんは約1ヶ月半待ちとのことで、ニーズに応えきれていない現状とのことでした。

神奈川県は、県によるIPVの輸入を決定し、現時点ではIPVは国の承認を得ていないため接種による健康被害に対してPMDA法による補償を受けることができないため、IPVに対する県独自の補償も準備しています。

生ワクチンも不活化ワクチンもどちらも打たずに「待つ」というリスクをなくすためには、やはり国によるIPV承認まではIPVを国が緊急で輸入し、補償の問題もクリアすることが必要だと思います。

中嶋先生、お忙しいなかお時間をつくっていただき、ありがとうございました!

さて、長崎大学の医学科では卒業までに「医学ゼミ」で6単位取得しなくてはならないそうで、そのゼミの1コマの講義を担当させてもらいました。昨年に続いて2回目になります。

医学科4、5年生8名ほどが聴講してくれました。
地域医療のゼミなどで、僕が昨年3月まで赴任していた北海道幌加内町での地域医療の経験を中心にお話をしました。

幌加内には佐賀大学病院・総合診療部からの派遣で3年弱勤務しました。
幌加内町は蕎麦を主産業とした人口1700人台の町で、町立国保病院が町内唯一の病院です。もともと子育て支援や予防医療に力を入れている町で、町の保健福祉総合センターのセンター長を町立病院の医師が兼任するというのも特徴です。

ちょうどヒブワクチンが日本で発売開始になったタイミング(2008年)とも重なり、僕がセンター長をしているときに幌加内町に提案し、ヒブ・水痘・おたふくかぜワクチンの公費全額助成制度が2009年度から開始されました。翌年からは、さらに小児用肺炎球菌・HPVワクチンも公費全額助成を開始しました。
すでに中学生以下には公費全額助成を開始していたインフルエンザワクチンを加えた6種に任意ワクチンを公費全額助成した自治体としては日本初であることも紹介しました。

(ちなみにそんな幌加内での日々を綴ったブログ『ホロカナイライフ』もよろしく笑)

「へき地医療」というと一般にはネガティブなイメージもあるかもしれませんが、医療に理解を示してくれる首長のいる自治体とであれば、行政と連携し理想的な予防医療なども展開できる魅力を学生さんたちに伝えたいと思いました。

また任意ワクチンの話題から、日本のワクチンギャップ、ワクチン行政についても少しお話をさせてもらいました。

なるべく学生さんたちとディスカッションしながら講義をすすめたかったんですが、伝えたいことが多すぎて90分の講義をほとんど僕がベラベラしゃべってしまったことが反省です・・・

講義のあとは、へき地病院再生支援・教育機構の調教授、高橋先生が学生さんとともに懇親会を開いてくださり、長崎大学病院ちかくの焼き鳥屋さんに行きました。
懇親会に参加した学生さんは男子学生ばかりだったので、かなり暑苦しく、じゃなかった、熱く、情熱を持った学生さんたちと飲めて、なんか部活みたいだなあと思いました。


ちなみに僕も長崎大学の高橋優二先生ともに佐賀大、長崎大のボート部出身なので、そのへんのノリもばっちし合っていたように思います。


昨年も思いましたが、熱い学生さんと会えると、こちらが元気をもらいます。

長崎大学の学生の皆さんとも、また「ざっくばらん家庭医療勉強会」や来年9月に福岡で開催される日本プライマリ・ケア連合学会の第3回学術大会でお会いできればと思います。

今回お話させていたくだく機会を与えてくださった長崎大学病院 へき地医療再生支援・教育機構の調先生、中桶先生、高橋先生に感謝いたします。

これからもよろしくお願いいたします!
(総合内科部門 坂西雄太)

2011年12月1日

予防接種スケジューラー アプリ登場!

予防接種って大事なのはわかっていても、
とくに乳児期は種類が多いので
スケジュールを組むのも一苦労ですよね。

そんなあなたにおすすめのアプリが登場しました!

『VPDを知って子どもを守ろう。会』の小児科医とNTTドコモが共同開発したアプリが、今日から利用できるそうです。

主な機能は、予防接種の予定日入力、前日通知、接種日記録、VPD解説などです。

詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.know-vpd.jp/vc_scheduler_sp/index.htm

無料です。これはお得!笑

なお、現時点ではアンドロイド端末対応でiPhone には対応しておらず
ご利用前にドコモ ヘルスケアへの登録(無料)が必要とのこと。

もちろん、細かいことや事情により接種時期がズレたりした場合などは、かかりつけの先生にご相談していただきたいと思いますが
どんなワクチンがいつころ必要かがわかりますので
ぜひ妊娠中から活用していただければと思います。

またアプリはお父さんたちの方が得意かもしれませんので
お母さんまかせにしないで、世のお父さんたちにもこのアプリをどんどん使用してほしいと思います。

個人的にはiPhone用を待っています!
(総合内科部門 坂西雄太)

2011年11月25日

小城の医学と地域医療〜病をいやす〜

お知らせがギリギリになってしまって申し訳ないのですが、
今週末の11月27日(日)まで佐賀県は小城市の小城市立歴史資料館で
『小城の医学と地域医療〜病をいやす〜』という企画展があっています。


佐賀大学の地域学歴史文化研究センターと小城市教育委員会の主催です。


「人々は病気になったときどのように対処してきたか。
 庶民医療の実態や、医師による投薬と治療の広がり、漢方医学から西洋医学への転換と
 近代医学の発達等の動きを小城市地域を中心に古文書、資料展示、パネル等で紹介します。」


小城市ホームページより)




と、いうことで、歴史の授業で習ったあの「解体新書」の初版本を見ることができます!
これは医療者ならずとも見てみたいのではないでしょうか?


また佐賀は、「種痘」という天然痘のワクチンが日本で初めて佐賀藩医師の楢林宗健によって実施された土地でもあり、これがきっかけで日本全国に種痘が普及します。


この時の佐賀藩のどの地区で、どこで(主にお寺)、何人に種痘が接種されたかの記録も展示されていて実に面白い。です。


佐賀は日本のワクチンの曙の地だったんですね。


小城市は国による公費助成開始前から、ヒブワクチンなどの公費助成を導入していました。
佐賀県は県としては、任意ワクチンの公費助成は全くありませんが
楢林宗健に倣って、日本のワクチン行政の魁になってもらいたいものです!


今日をいれて、あと3日しかありませんが、お近くのかたはぜひ、
九州の小京都、小城にお越しくださいませ。


(総合内科部門 坂西雄太)



2011年11月23日

ロタワクチンが発売されました

おととい、ロタ胃腸炎の重症化を予防するロタウイルスワクチンがついに発売されましたね。

日本ではロタ胃腸炎で毎年10名弱が亡くなっており、5歳までにほぼ全ての子どもが感染し、入院する5歳未満の子どもは年間2〜7万人ほどということで、外来受診まで含めると年間80万人!の子どもたちが小児科や時間外外来を受診していると推計されています。

ロタウイルスワクチンは生ワクチンで経口での接種になり、生後6週から24週までに2回接種することで、入院などの重症化を予防できます。

初回投与はなるべく早期がいいので、生後2ヶ月でヒブ、小児用肺炎球菌、B型肝炎ワクチンと同時接種で開始することがオススメです!

同時接種については心配される一般の方もいらっしゃると思いますが、海外では同時接種が基本であり、多くの研究から同時接種は単独接種と比べても、その有効性や安全性には差はありません(キッパリ)。
単独接種だと、全てのワクチンを完了するまでの期間が延びるので、かえって病気にかかるリスクが増えてしまいます。保護者の通院の負担も増えてしまいますね。

ワクチンスケジュールについては、『VPDを知って子どもを守ろう。』のサイトをご参照ください。

ロタワクチンについて詳しくは、メーカーのサイトがわかりやすと思います。

PCサイト(医療機関向け):http://lovesbaby.jp/medical/index2.html
PCサイト(一般向け):http://lovesbaby.jp/
携帯サイト:http://lovesbaby.jp/mobile/

ただ、残念ながら日本ではロタワクチンは任意接種のため、接種費用は自己負担になってしまいます(海外の国によっては定期接種なのですが...
接種費用は2回で3万円前後かかるため、かなりの負担になってしまいます。

ロタ胃腸炎できつい思いをする子どもたちを守るのはもちろんのこと、看病する家族の負担、小児科医、小児救急の負担を減らす意味でも意義が高いワクチンです。
また定期接種化している米国では、ワクチンの費用以上に医療費の抑制効果も明らかなになっていますし、日本の試算でも同様です。

医療費を抑えろと言いながら、医療費抑制効果のわかっている、こういったワクチンを定期接種化しない国は何を考えているのかわかりません!
・・・ついつい熱くなってしまいました。

水痘ワクチンやおたふくかぜワクチンが公費助成されていない自治体では、ロタワクチンよりもまずこれらの助成を開始すべきと思いますが、ロタワクチンについても公費助成、最終的には「定期接種化」が必要と思います。

みなさんの自治体では任意ワクチンに対する助成状況はいかがでしょうか?
手前味噌になりますが、僕が以前勤務していた北海道の幌加内町では水痘、おたふくかぜ、ヒブ、小児用肺炎球菌、HPV(中学生)、インフルエンザ(中学生以下)ワクチンの6種任意ワクチンの公費「全額」助成(自己負担なし)を行っています。

人口や自治体の財政状況によっては、全額助成が難しいところもあるかも知れませんが、道路を掘りおこしてまた固める予算があるなら、すくなくとも一部助成は可能でしょう。

助成がない自治体では、町や市の議員さんや行政に接種費助成の要望をするのも案外有効だと思います。

子どもが子どもとして輝く時間は限られています。
子どもをちゃんと守る世の中にしていきましょう!
(総合内科部門 坂西雄太)

2011年11月4日

バルーンフェスタなう。

いま佐賀では、『2011佐賀インターナショナルバルーンフェスタ』が開催されています。

佐賀では毎年恒例の一大イベントになっていて、会場が大学病院から割りと近いのでこの季節は空に沢山のバルーンを見ることができます。
(佐賀県女性医師支援窓口のブログ~Saga-Joyな日々~には大学病院とバルーンの写真がアップされています)


昨日の祭日に、わが子を連れて会場までバルーンを見に行きました。

佐賀ではめったに見られない人ごみのなかで(笑)迷子にならないように腕に
迷子バンドを巻いて、手をしっかりつないで飛び立つバルーンを眺めました。



明日、明後日の週末の夜には『夜間係留(ラ・モンゴルフィエ・ノクチューン)』という、かなりロマンティックが止まらない系のイベントも開催されます。

この週末はぜひ、佐賀インターナショナルバルーンフェスタへお越しください~
(駐車場は混むので、JR佐賀駅からの「バルーンさが駅」行きの電車が便利です)

(総合内科部門 坂西雄太)

2011年10月26日

『第6回ざっくばらん家庭医療勉強会in 熊本』のお知らせ

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九州プライマリ・ケア ネットワーク
第6回ざっくばらん家庭医療勉強会 in 熊本大学

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このたび、標記勉強会を以下のとおり開催いたします。

この勉強会は九州プライマリ・ケアネットワークが主催しており、
「家庭医療に興味のある先生方・学生で集まり、家庭医療・その周辺の分野をざっくばらんに勉強する」ことが主な目的です。
唐津市民病院きたはた、飯塚病院の家庭医の先生が中心となり2010年春から始まった勉強会です。
今回で第6回目になりますが、熊本大学での開催は今回が初めてです。

家庭医療に興味がある方も、「家庭医療って何?」という方も、多くの皆様のご参加をお待ちしております。

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◆日時:平成 23 年 11 月 19 日(土) 10:45 受付開始

◆会場:熊本大学医学部附属病院 総合臨床研修センター
カンファレンス室(中央診療棟 7 階)

◆タイムテーブル:

10:45-11:15 受付
11:15-11:30 開会挨拶   

11:30-12:30 【セッション1】「臨床推論」

講師:松井邦彦先生(山口大学医学部附属病院 総合診療部)
          谷口純一先生(熊本大学医学部附属病院 総合診療部)

12:30-13:30 昼食

13:30-14:30 【セッション2】「睡眠とプライマリ・ケア」

講師:粂和彦先生(熊本大学発生学研究所・くわみず病院)


14:45-15:45 【セッション3】「やってみよう!禁煙サポート」

講師:高野義久先生(たかの呼吸器科内科クリニック)


16:00-17:00 【セッション4】「家庭医療」

講師:北村大先生(三重大学医学部附属病院 総合診療科)


17:00-17:30  各施設からの連絡、閉会
17:30-     懇親会会場に移動


◆対象: 医学生、研修医、医師、医療系学生、その他興味のある方誰でも

◆参加費:500円(昼食込)

◆参加申し込み: http://bit.ly/o551WH よりお願いします.(11 月 17 日迄)


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多くの皆様のご参加をお待ちしております。
どうぞよろしくお願いします!
(以上、転載おわり)


ざっくばらん家庭医療勉強会も早いもので第6回を迎えました。
今回はついに熊本大学で開催です。

家庭医療、総合診療、プライマリ・ケア、地域医療などなどに興味がある方、
講演内容に興味を持った方、他大学の医学生や他施設の医師と交流したい方
どなたでも参加をお待ちしております~

(総合内科部門 坂西雄太)

2011年10月11日

日本プライマリ・ケア連合学会の秋季セミナーに参加しました

連休中に東京のお茶の水で開催された日本プライマリ・ケア連合学会の秋季生涯教育セミナーに参加してきました。

僕は1日しか参加できませんでしたが、2日間に渡り様々なレクチャー、ワークショップがありました。

定員制のため事前申し込みが必要で、特に人気のコースは早めに定員になってしまいます。

 僕は、『ALSO(Advanced Life Support in Obstetrics )を体験しようーALSO-Japan デモンストレーションコースー』と『高齢者の身体診察』に参加しました。

 ALSOは産科におけるACLSと言ったもので、周産期救急の基礎を学ぶ本来のコースは2日間になりますが、今回はそのminimal essence ということで3時間で「正常分娩」「肩甲難産」「分娩後大出血」についてのレクチャー&シュミレーターを用いた実技がありました。

 分娩について、じっくり習ったのは学生以来だったので、とても勉強になりました。

 米国では、地域によっては「家庭医」の先生がお産を扱うこともあるそうです。

日本では、さすがにプライマリ・ケア医が直接扱うことはないと思いますが、離島・へき地や飛行機内など緊急時は関わる機会がないとは言えません。

 BLSACLSのように学生や研修医時代に全てのひとがALSOコースを受けられるといいなと思いました。九州では長崎医療センターで開催されるそうなので、僕も本コースを是非受けたいと思います。


『高齢者の身体診察』はドクターGでおなじみの水戸地域医療センターの徳田安春先生によるワークショップでした。

参加者が31組で症例ごとにディスカッションしながら、ワークショップが展開されました。

今回は高齢者でおさえておくべき身体所見について、様々なパールが惜しげもなく伝授されました。

 身体診察ってほんとに奥が深いと改めて思いました。内科って楽しいです。

資料もたっぷりいただいたので、しっかり復習して佐賀の学生・研修医にも伝えたいと思います。


今回の秋季セミナーでは同時開催で震災シンポジウムもありました。

レクチャーの都合で、残念ながら参加できませんでしたが、当講座のスタッフが参加してくれたので間接的にその内容を聞きました。

震災の現場は、現在は避難所から仮設住宅での生活・医療サポートが課題となっています。

日本プライマリ・ケア連合学会の東日本大震災支援プロジェクト(PCAT)については、こちらをご覧ください。医学生の参加も可能で、佐賀大学医学部の学生さんもこれまでに3名参加してくれています。


次回は11月に大阪で秋季生涯教育セミナーが開催されます。

ぜひ、多くの方に参加してもらいたいと思います。
(総合内科部門 坂西雄太)

2011年10月7日

ポリオワクチンについて考える


最近は、ポリオ生ワクチンについては報道も多くなされるようになり、一般の方でもご存知の方が増えてきていると思います。

ポリオ(急性灰白髄炎)の原因となるポリオウイルスに感染すると10002000人に1人、手足に麻痺が出現すると言われています。

現在、わが国で使用されているポリオワクチンは生ワクチンであり、生ワクチンに含まれるポリオウイルスが原因で年間数名(100万人接種あたり1.4人)がポリオによる麻痺を発症しています。

厚労省のHPによると、日本では1960(昭和35年)年にポリオ患者の数が5千人くを越え大流行したそうですが、生ポリオワクチンの導入により流行はおさまったそうです。
そして1980(昭和55年)年の1例を最後に、現在まで、野生の(ワクチンによらない)ポリオウイルスによる新たな患者はありません。

野生のポリオが世間に蔓延していた時代には、ポリオ生ワクチンはまさに福音となったのでした。
当時から、ワクチンでポリオを発症するリスクは、やはり年間数名はあったと思われますが、その1000倍くらいワクチンで感染を予防できたからリスクを許容できたわけです。

しかし、日本国内で野生のポリオ感染がない今、年間に数名の子どもたちが、ポリオを予防するためのワクチンが原因でポリオを発症するのは忍び難いものです。いや、忍び難いなんてものじゃないですね、不活化ワクチンという選択がすでにある以上、許されないことだと思います。


海外では10年以上前からワクチンによるポリオ感染のリスクがない「不活化」ポリオワクチンを使用しています。世界と日本とのワクチンギャップのひとつです。

ホームページによると、現在、厚生労働省は不活化ポリオワクチンの国内導入の準備を進めていますが、早くても2012年度の終わりごろになる予定です。(ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオワクチンの4種混合ワクチン(DPT-IVP)は、国内で開発中で、今年度末から順次、各メーカーからの薬事承認のための申請が行われる予定。またDPT-IVPの導入から近い時期を目指して、単独の不活化ポリオワクチンの導入も進められているとのことです)

現在、わが国では小児科医によっては不活化ポリオワクチンを個人輸入している医療機関がありますが、この場合は定期接種の扱いとはならないため接種費用は自己負担となります。

また現時点で佐賀県内で、この不活化ポリオワクチンを扱っている医療機関は1つの小児科医院のみで、接種できる医療機関は全国的にも十分ではありません。

報道の影響もあり、全国的にポリオ生ワクチンの接種を控える保護者も増えているようです。

問題なのは、不活化ポリオワクチン接種には費用がかかることと、接種できる医療機関も限られているため、生ワクチンも不活化ワクチンもどちらもせずに「待つ」という選択をしている方がいるだろうということです。

最近は中国でも野生のポリオ感染の報告があり、今後に日本に持ち込まれる可能性もあるため、どちらのワクチンもせずに「待つ」というのはリスクが高いと思います。

なので、来年度末(?)の不活化ポリオワクチン導入開始までの間、
国による単独・不活化ポリオワクチンの緊急輸入や、自治体による輸入不活化ポリオワクチン接種に対する公費助成が必要と考えます。
 

ワクチンギャップ。本当に早くギャップを埋めなくてはと思います。
日本って、先進国なのか後進国なのかわからなくなってしまいます。
 
しかしボヤいてばかりでは、モノゴトは良くならないので、僕たちも、自分にできることから動きましょう。

地元の議員さんや行政に提言や要望のメール、電話などいろんな方法があると思います。

僕もまず、自分が住んでいる市に、要望を出してみようと思っています。
(総合内科部門 坂西雄太)


参考

厚生労働省ホームページ
「感染症診療の原則」
『予防接種は「効く」のか?』岩田健太郎 著 光文社新書

お母さんのためのワクチン接種ガイド  VPDを知って、子どもを守ろう。の会編 日経メディカル開発

2011年10月6日

倉田です。お久しぶりです。

寒暖の差が激しくなり、風邪をひきそうですが、、皆様いかがお過ごしでしょうか?

この前、テレビでダニの特集がやってました。
もう、すぐにベッドや畳、布団に掃除機をかけて、ダニをやっつけてやりました!!

ちなみに、干した後の布団たたきはダニを奥にやってしまうのでNGらしいですよ~。


さて・・

9月いっぱいで佐賀大学での糖尿病内分泌内科の研修が終わり、10月から好生館で腎臓内科に移動になりました。


ふりかえってみると・・。

一言でいえば、まわってよかった! っと思いました。
なんといっても、皆さんが優しく気持ちよく仕事が出来たことが大きいですね!


3か月と短期間ではありましたが、まったく未知の状態から糖尿病の経口剤、インスリン使用の仕方。内分泌疾患の鑑別の仕方など、たくさん学びました。糖尿病の分野は、どんどん新薬も出るし、昔の知識だけでは到底無理でした~。。

今まで、苦手意識の強い分野だったので、助かりましたし、どういうときに専門家にコンサルトするべきか?など少しわかった様な気がしてます。

・・

・・・・

気がしているだけ?
そんな事はない!!自信持って行こうと思います。。
糖尿病が特にどこに行っても遭遇する疾患なので、今後も勉強していこうと思ってます。

県立病院での内容は、後日報告出来ればと思っています。

それでは、失礼します。

倉田毅

2011年9月27日

復興の狼煙(のろし)ポスタープロジェクト

東日本大震災の被災地支援のひとつとして『復興の狼煙(のろし)ポスタープロジェクト』というものがあることを佐賀の方から教えていただきました。

九州のみなさんにも、ぜひ、そのホームページを見ていただきたいと思います。

以下、ホームページから引用します。

「様々な想いを胸に秘めながら、前を向いて歩み始めようとする釜石市民。

 彼らから感じた「人間の強さ」、そのままを伝えたいと願った盛岡の広告人。

  苦しみながら悩みながら「今」を撮ることで答えを見つけようとした東京のカメラマン。」

様々の人々の想いがポスターの形になりました。

「このポスターを見て何かを感じてくださった方々の想いが、

  前を向き必死に生きようとする人々の明日への力となってくれること。

それがこのプロジェクトの唯一の目的であり、私たちからの切なる願いです。」


このポスターはHPで購入することができ、そのお金は撮影地の自治体に寄付されます。

僕らの地域医療支援学講座が入っている「地域医療支援センター」の2階への階段、
廊下に「復興の狼煙」ポスターの一部を展示しています。

学内のみなさん、ぜひご覧ください!
(10月にある学祭「むつごうろう祭」でもこのポスターを掲示してもらう予定です)

(総合内科部門 坂西雄太)

2011年9月19日

第5回ざっくばらん家庭医療勉強会のご報告

917日(土)に第5回ざっくばらん家庭医療勉強会が佐賀大学医学部にある「地域医療支援センター」で開催されました。
唐津市民病院きたはたの家庭医の先生方が主催、当講座も共催でお手伝いさせていただきました。


今回は佐賀大学のみならず、長崎大学、熊本大学、大分大学医学部から多くの学生さんが参加してくれました。医学科の1年生~6年生まで幅広く集まってくれました。


当日のレクチャーは以下のとおりです。

 
「家庭医としての学び方を実感してみる~振り返りという学習法~」
 菊川 誠 先生  九州大学医学研究院医学教育学部門助教

「診察の重要性を数字で感じてみよう」
 杉岡 隆 先生 佐賀大学医学部地域医療支援学講座教授

「雲の上の診療所体験~北アルプス・夏山診療所に参加してみませんか~」
 宮本 裕介 先生 唐津市民病院きたはた

 
「患者中心の医療入門」
 西川 武彦 先生 唐津市民病院きたはた

ケースディスカッション「糖尿病患者の教育入院」
  久田 祥雄 先生 佐賀大学 地域医療支援学講座 
                                  総合内科医育成プログラム後期研修医 
  (コメンテーター同講座 総合内科部門 蘆田 健二 先生)

「地域医療の中で思うこと」
 
阿部 智介 先生 阿部医院(佐賀県唐津市七山)


レクチャーによっては、グループディスカッションもあり、学生さんと後期研修医も関係なく、みんな活発に話し合われていました。

いろんな大学から来てくれた、やる気に満ち溢れた学生さんたちに会うと毎回のことながら、こちらも元気をもらって、近い将来の九州の、日本のプライマリ・ケアは確実に変わっていくという確信が持てます。

今回、医師側からは九州大学・医学研究院医学教育学部門、飯塚病院・総合診療部、長崎大学へき地医療再生支援・教育機構、唐津市民病院きたはた、佐賀大学・総合診療部、阿部医院、佐賀大学医学部地域医療支援学講座・総合内科部門から参加がありました。
各施設でも教育、診療のレベルアップを図りながら、より良い教育、医療が提供できるよう頑張っていきたいと思います。

 次回のざっくばらん家庭医療勉強会は1119日(土)に熊本大学で開催予定です!
(総合内科部門 坂西雄太)

2011年9月16日

レクチャー・勉強会目白押し

914日には当講座の久田先生による総合内科ミニレクチャー「レジオネラのひみつ」、


そして15日にはプライマリケアレクチャーシリーズで当講座の蘆田先生による「甲状腺中毒症の診療」がありました。


どちらもとても勉強になる内容で、私自身も大変参考になりました。

 
「レジオネラのひみつ」では当院・感染制御部の青木洋介先生にもコメントをいただきました。

自ら学んだことを発信し、またさらに学び続ける、大変ではありますがとても重要なことだと思います。

これからさらに第2段、3段と当講座のレクチャーシリーズは目白押しです。
より良い総合内科医になるために皆で一緒に勉強していきましょう。

(総合内科 杉岡隆)

2011年9月14日

『甲状腺中毒症の診療』レクチャーのお知らせ

日中はまだまだ真夏のような日もありますが、みなさまお元気でしょうか?

あと5時間後ですが、本日(9/14)18時より佐賀大学病院・卒後研修センターにて
地域医療支援講座presents
「総合内科医育成プログラム」の後期研修医の久田先生による
『レジオネラのひみつ』ミニレクチャーがあります。

当講座の蘆田先生および当院・感染制御部の青木洋介先生がゲストコメンテイターです。

レジオネラの秘密が知りたい方は是非ご参加くださいっ!
事前申し込み等はもちろん不要です~


 

続けて学内および近隣のみなさま、ならびに全国のPCLS参加施設の皆々さまにアナウンスです。

明日(9/15)朝7時半~ 札幌医科大学地域医療総合医学講座主催のプライマリケアレクチャー(Webで全国生中継)で、
当講座総合内科部門(代謝内分泌・糖尿病)の蘆田健二先生による
『甲状腺中毒症の診療』レクチャーがあります!

佐賀のみんなは、朝早いけど、三文の得をゲットすべく、佐賀大学医学部内の地域医療支援センター2階セミナー室(正門横の三階建て)に7時半に集合してください!!

全国の皆さまはPC画面を通してお会いしましょう!
(って僕がレクチャーするわけではありませんが)

(総合内科部門 坂西雄太)

2011年9月5日

総合内科「ミニ」レクチャーシリーズ『レジオネラのひみつ』

9月14日(水) 18:00~ 佐賀大学病院 卒後臨床研修センター 1F セミナー室にて

地域医療支援学講座 総合内科育成プログラム 後期研修医の

久田祥雄先生が『 レジオネラのひみつ 』についてお話してくださいます。

コメンテーターは、感染制御部の青木洋介先生

総合内科部門の蘆田健二先生です。




学生さんも大歓迎ですので、どうぞ聞きにいらしてください!
お待ちしてます。

事前申し込みは不要ですが、お問い合わせはこちらまでお願いします。





(地域医療支援学講座 事務)







 

2011年9月2日

総合内科医 後期研修プログラム説明会のお知らせ

総合内科医 後期研修プログラム説明会のお知らせです。
~幅広く対応できる内科医を育成する 地域立脚型 後期研修~

9月8日 木曜日18:00~
佐賀大学病院 卒後臨床研修センターの1階のセミナー室にて説明会があります!

幅広く診療できる内科医になりたい方、
内科方面を目指しているが専門はまだ決めていない方、内科の土台・診断学をしっかり身につけたい、将来開業も含めて地域医療、家庭医療に興味がある方にお勧めします。

プログラムの特色として、
・県内4つの中核病院をローテート(各病院の得意とする分野を研修できる、先輩、後輩、同僚医師とのネットワークづくり、各地域の実情に応じた研修を経験できる)

・週1回は佐賀大学病院での研修日を確保

佐賀大学助教の身分・給与で研修(最低2年間)

現在、後期研修医 7名です!
ご参加お待ちしております!!

事前申し込みは不要ですが、お問い合わせはこちらまでお願いします。

(地域医療支援学講座  事務)

2011年9月1日

またまた、倉田です。。

おはようございます。。 総合内科医育成プログラム1年目の倉田です。
昨日の寝不足のため、あくびが止まりません・・・。久々に天気がいいので、洗濯物が乾きそうです。

先日、糖尿病内科での頸部エコーの風景を投稿させて頂きました。もう少し、写真をアップしたかったのですが。あんまし、パシャパシャ撮影していると怪しまれるので・・。

今後も乞う御期待!!

今回は、とりあえず・・、
自分が実際にどんなふうに総合内科研修を行っているかご報告します。

今年の4月から、プログラムに参加してます。
4~6月 佐賀大学病院 総合診療部
7~9月 佐賀大学病院 糖尿病・内分泌内科
10月からは、県立病院好生館へ異動します。

まあ、研修医時代のローテートに近い感じですね。。
ただし、研修医と違い、やはり責任感を持って診る必要があります。
(研修医の時は、なんでも上の先生に聞けますが・・。)

そうはいっても、周囲の先生方がすごく目にかけてくれるので安心して勉強する事が出来ます。

去年までは、小児科をしていたので最初は戸惑いもあったけど、まあ問題ないですね。
それぞれの具体的な内容については、またご報告しま~す。

倉田 毅

自治医大・佐賀大学 医学生の合同夏期実習 報告~その2~

少し間があいてしまいましたが、合同夏期実習のご報告~その2~です。

合同夏期実習の2日目は、まず唐津赤十字病院見学を行いました。

同病院の院長、地域連携室長はじめ4人の先生よりお話を伺いました。また同病院で研修中の初期研修医の先生たちが院内案内をしてくれました。

唐津日赤の先生方、平日のお忙しいなか、ありがとうございました。

その後、佐賀大学医学部の地域医療支援センターで前日の離島&山間部医療実習の合同ディスカッションとして「フォトボイス」発表会を行いました。

フォトボイスとは、「地域を見る(視る・観る・診る)目を養う」ための方法のひとつです。

今回の夏期実習では佐賀県の離島または山間部に実際に行って、その地域や現場の医療を体験してもらったわけですが、より積極的に実習に参加し、地域を観察してもらうためにフォトボイスをしてもらうことにしました。

 まず、学生各自がデジカメまたは携帯電話のカメラで、離島または背振・三瀬の地域や医療の特徴がわかるような1シーン(人物、景色など地域の特徴がわかるものなら、なんでも可)を実習中(1日目)に撮影します。(もちろん、この際に、患者さんや住民の方のプライバシー等などに対しては十分に配慮。)

  
で、2日目に地域医療支援センターで、7グループに分かれ、グループごとに各自の写真を見せあい、もっとも特徴的なシーンを捕えた写真を1枚選びます。

それをノートPCのパワーポイントで、スライド1枚に写真をコピペし、タイトルを付けます。

そして、グループの代表者1名ずつが、全員の前でそのスライドをプロジェクターで発表し、皆で質問やディスカッションをして、それぞれの学びをシェアしました。

 このフォトボイスを行うと、学生さんたちの地域や地域医療に対する視点がわかって、とても参考になります。また自治医大と佐賀大学の学生たちが一緒に作業することで一体感が生まれます(すでに前日の実習や懇親会で一体感は生まれていましたが。。)

 学生さんたちの発表では、各診療所の医療設備のことや、医師―患者関係についての報告がありました。とくに佐賀大学の学生にとっては、今回のような地域医療実習は初めてで、いろいろ感じたところがあったようです。実習レポートを楽しみにしています。

最後にまとめを行ったあと、解散になったわけですが、学生同士でメールアドレスを交換したりと和気藹々としていて、初日のお互いに少しよそよそしい感じは全くなく、完全に打ち解けている姿を見て、おじさん達は本当に嬉しくなりました。

 12日の短い間でしたが、今回のつながりをこれからも大事にしてほしいと思います。

 佐賀県医務課や地域医療振興協会佐賀県支部、佐賀大学医学部学生課の皆さまには大変お世話になり、ありがとうございました。

来年度もコラボさせていただき、実りある夏期実習が開催できればと思います!

(総合内科部門 坂西雄太)

2011年8月26日

自治医大・佐賀大学 医学生の合同夏期実習 報告~その1~

先日、杉岡先生からご報告がありましたが、81819日に自治医大(佐賀県枠)・佐賀大学医学部学生の合同夏期実習を行いました!
 今回の合同実習は、佐賀では初の試みとして、佐賀県健康福祉本部医務課-地域医療振興協会佐賀県支部そして佐賀大学医学部(地域医療支援学講座)がコラボして佐賀県枠の自治医大生と佐賀県推薦枠・地域医師確保枠の佐賀大学医学部生(ともに14年生)が参加しました。

もともと佐賀県が4年生までの自治医大学生に夏期実習(離島実習)をしていたんですが、今年はそこに佐賀大学の学生も混ぜてもらったわけです。


 自治医大学生10名+佐賀大学医学生13名、合計23名と人数が多いかったため、今回は例年の離島実習に加えて、「佐賀県の山間部医療実習」として三瀬村&背振村実習も行いました。

 自治医大の学生さんと佐賀大学の34年生は2つに分かれて、それぞれ唐津市の「馬渡(まだら)島診療所」と「加唐(かから)島診療所」で実習を行いました。

 どちらの島も呼子から船が出ていて、それぞれ片道45分、20分ほどかかります。

島へのアクセスはこちら
 
どちらの島も自治医大卒業の先生が一人ずつ勤務されています。

学生さん達は、大学病院などと比べて「医師―患者関係の近さ」や「医者が地域に溶けこんでいる姿」が印象的だったようです。
釣りもさせてもらったようで、よかったね。


で、佐賀大学の1-2年生9名は三瀬・背振に行きました。僕はこちらに引率しました。

まず、三瀬村の「シルバーケア三瀬」という介護老人福祉施設で見学をさせていただきました。 
シルバーケア三瀬は、特別養護老人ホームやデイサービス、ショートステイ、「元気アップ教室」などを運営されています。

職員さんからのお話もあり、1-2年生にとっては「介護保険」の仕組みなども??なので(これは高学年でもかなり怪しいですが…)、そのへんの制度的なことも教えていただきました。


 お昼は、最近テレビでも有名らしい「まっちゃん」にマイクロバスを停めてもらい自由行動にしました。
僕が学生だった10数年前と比べて、三瀬村は福岡市からも近い「田舎」としていろいろお店が増えて、だいぶ観光で賑わっているようです。福岡にお住まいの方はぜひお越しください笑

ちなみに、僕は三瀬診療所の西先生と「ドイツハム&ソーセージ IBUSUKI」でランチ。ビールが飲めないのが残念でしたが、旨かったっす。

で、午後からは三瀬診療所見学。

佐賀市三瀬村は、人口およそ1400人で高齢化率は31.5%、主な産業は農業・林業の第一次産業と観光です。

三瀬診療所は佐賀市立の国保病院で、佐賀大学病院・総合診療部から医師が派遣されています。いま勤務されている西先生は、僕の1コ下の後輩で数年前より三瀬診療所で頑張られています。

三瀬診療所の隣に併設されている三瀬村保健センターも見学させていただきました。ここには隣の「やまびこの湯」から引いた温泉水の流水プールがあって、佐賀市民は無料で利用できます。流水によって腰や膝痛が改善した方がたくさんいらっしゃるとのことでした。

西先生&保健センターの保健師さんからもお話を伺えました。学生さんたちは、地域医療は医療機関だけでは成立せず、行政や介護施設、地域包括支援センターなどの連携の輪で成り立っていることを実感してくれたようです。

その後に脊振村に移動し、脊振診療所の見学。
こちらは神埼市立の国保病院で、やはり佐賀大学病院・総合診療部より医師が派遣されていて、僕の後輩の徳冨先生が頑張っています。

脊振診療所は、三瀬と比べると建物は古いのですがレントゲンはCR、電子カルテも導入されており、エコー、GIFなども整っています。

生さんたちは建物の外観のイメージと、実際に行なえている医療のギャップが印象的だったようです。「建物の写真だけでは、なにも医療ができないと思っていた」という感想の学生さんもいて、実際に現場を見てもらってよかったと思いました。


そして、マイクロバスで七山を超え、唐津で離島実習グループと合流。

夜は、みんなで懇親会を行いました。懇親会は学生のみならず、自治医大OBの先生方、県医務課地域医療整備室、唐津市保健福祉部地域医療課、唐津市民病院きたはたの先生方、そして僕ら地域医療支援学講座からも参加しました。

 僕の実感として、地域医療を担ううえで、共に医療を支える「仲間」は本当に大事だと思っています。
学生さんたちは、将来それぞれ進む科は違うかも知れませんが、ともに佐賀の医療を担うことに変わりはなく、将来地域を担う仲間として学生時代から仲良くなってもらうのが、今回の合同実習の大きな目的のひとつでした。
 
もちろん、おじさんたち(笑)も、いろんな連携が大事ですので、多いに交流を深めました。

~その2~に続く!

(総合内科部門 坂西雄太)