いま米国のフロリダはオーランドに来ています。
オーランドと言えば、ディズニーワールドで有名です。
が、今回はバケーションではなく、SGIM( Society of General Internal Medicine) という米国の総合内科(総合診療)学会への参加のために来ております。
今回のSGIMの学術大会では、佐賀大学病院・総合診療部と本講座で行った「大学病院・総合外来のシステムを変更したときの患者満足度の変化について」の研究を江口仁先生がポスター発表をしています。僕は共著者として参加させてもらいました。
江口先生と僕にとっては、初めてのSGIMでした。
他にも日本から多くの先生方が発表されていたり、米国に公衆衛生についての留学中の先生が最優秀発表者候補として口演されていたり、東日本大震災での医療支援活動についてのシンポジウムでPCAT(日本プライマリ・ケア連合学会の同支援プロジェクト)でお世話になった先生方やいまの南三陸を支えてられている先生や米国で家庭医として診療されている先生が参加されていていたりと、日本の熱意あふれる先生たちとも交流を深めることができました。
日本の学会ではポスター発表というと、演者が研究内容を記したポスターの前に立って5−6分で口頭発表をして質疑応答が3−5分程度というスタイルのものが多いんですが、SGIMでは1時間半ほどポスターの前にずっと演者が立っていて興味あるひとが自由に質問したり、研究内容についてツッコミを入れたりディスカッションします。
この形式については(自分が演者ではないにも関わらず)結構緊張していましたが、実際は「超〜楽しかった!」です。
もちろん僕らの会話力は十分ではないんですが、こちらが言いたいことは単語をつなげたりしてある程度伝えることができたと思います。普通の一般口演を聞くときは話のスピードが僕らには速くてわからないこともありますが、ポスターだと聞き直したり、ゆっくり話してもらえるので助かります。
江口先生のポスターセッションは夕方からあったので、なんと会場ではお酒も配られて非常にリラックスした、フレンドリーな雰囲気でポスター発表、ディスカッションが行われました。ディスカッションも建設的なもので(挙げ足をとったりすることなく)非常に勉強になり、かつ楽しかったです。
個人的にはちょうど米国のプライマリ・ケア医のワクチン接種に関するポスター発表があって、演者の先生にいろいろ質問できたことも大変ためになりました。
またSGIMでは、超マニアックな基礎研究の発表などはなく(僕が見た範囲でですが)あくまで臨床の現場や、公衆衛生や医療政策に関する研究が多くあり、とっても勉強になり、自分たちの今後の研究にも刺激になるいろんなアイデア、ヒントをいただきました。
海外の学会参加は初めてだったのですが、こんなに知的に楽しいとは思っておらず今までもったいことをしました。またSGIMのポスター発表内容をみると佐賀大学病院・総合診療部/地域医療支援学講座でも十分に通用することを確信しました。
来年はまたポスター発表をして、複数でSGIMに参加できればと思います。
SGIMでは多くの情熱をもった日本人、米国人の先生たちとお話ができて、明日からのパワーももらいました。
僕らの留守をカバーしてくれている佐賀の同僚のみなさんにも感謝します。
(総合内科部門 坂西雄太)
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