講師は平成13年度佐賀医科大学卒業の江副聡先生です。
江副先生は、初期研修後に医系技官として厚生労働省に入省し、その後ハーバード大学大学院で公衆衛生と行政学を学び、現在は厚労省よりUNAIDS(Joint United Nations Programme on HIV/AIDS、国連エイズ行動計画)に出向されています。
当日は佐賀大学の医学生、看護学生、研修医を中心に多くの参加がありました。
江副先生がUNAIDSでされている仕事の一つは、様々なHIV/AIDSの援助団体、研究機関同士のネットワークづくりや調整があります。
エビデンスに基づいたデータ収集と同時に、もろに人間対人間の交渉もあり、まさにサイエンスとアートが融合したお仕事だと感じました。
現在のUNAIDSの仕事、HIV/AIDSの世界的な状況のこと以外にもこれまで関わられた医療安全や診療報酬、メンタルヘルスについて、今後の日本の超高齢化社会について、国連ではたらく日本人の少なさについて、国際保健協力での日本のプレゼンスの低下、また「人事交流」として臨床医が2年間限定で医系技官として働く方法もあるとのお話も聞けました。
「医療政策はあくまで目的のための手段であること」
「臨床医が聴診器や検査をツールとして使うように、医系技官は資金・人材・ルールをツールとして活用すること」
「新たな問題に対処するには、問題を抱える人たち自身が当事者・リーダーであるべきだというリーダーシップ論」
ということもとくに印象的でした。
残念ながら時間の関係で質疑応答を途中で打ち切らなければならないほど、学生さんたちも熱心に質問していました。
とても勉強になると同時に、同期の江副さんの活躍に僕も刺激をもらいました。
これからもThink Global,Act Localで頑張ります!
(総合内科 坂西雄太)
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