もともと佐賀県が4年生までの自治医大学生に夏期実習(離島実習)をしていたんですが、今年はそこに佐賀大学の学生も混ぜてもらったわけです。
島へのアクセスはこちら。
どちらの島も自治医大卒業の先生が一人ずつ勤務されています。
学生さん達は、大学病院などと比べて「医師―患者関係の近さ」や「医者が地域に溶けこんでいる姿」が印象的だったようです。
釣りもさせてもらったようで、よかったね。シルバーケア三瀬は、特別養護老人ホームやデイサービス、ショートステイ、「元気アップ教室」などを運営されています。
職員さんからのお話もあり、1-2年生にとっては「介護保険」の仕組みなども??なので(これは高学年でもかなり怪しいですが…)、そのへんの制度的なことも教えていただきました。
僕が学生だった10数年前と比べて、三瀬村は福岡市からも近い「田舎」としていろいろお店が増えて、だいぶ観光で賑わっているようです。福岡にお住まいの方はぜひお越しください笑
ちなみに、僕は三瀬診療所の西先生と「ドイツハム&ソーセージ IBUSUKI」でランチ。ビールが飲めないのが残念でしたが、旨かったっす。
で、午後からは三瀬診療所見学。
佐賀市三瀬村は、人口およそ1400人で高齢化率は31.5%、主な産業は農業・林業の第一次産業と観光です。
三瀬診療所の隣に併設されている三瀬村保健センターも見学させていただきました。ここには隣の「やまびこの湯」から引いた温泉水の流水プールがあって、佐賀市民は無料で利用できます。流水によって腰や膝痛が改善した方がたくさんいらっしゃるとのことでした。
西先生&保健センターの保健師さんからもお話を伺えました。学生さんたちは、地域医療は医療機関だけでは成立せず、行政や介護施設、地域包括支援センターなどの連携の輪で成り立っていることを実感してくれたようです。
その後に脊振村に移動し、脊振診療所の見学。
こちらは神埼市立の国保病院で、やはり佐賀大学病院・総合診療部より医師が派遣されていて、僕の後輩の徳冨先生が頑張っています。
脊振診療所は、三瀬と比べると建物は古いのですがレントゲンはCR、電子カルテも導入されており、エコー、GIFなども整っています。
学生さんたちは建物の外観のイメージと、実際に行なえている医療のギャップが印象的だったようです。「建物の写真だけでは、なにも医療ができないと思っていた」という感想の学生さんもいて、実際に現場を見てもらってよかったと思いました。
夜は、みんなで懇親会を行いました。懇親会は学生のみならず、自治医大OBの先生方、県医務課地域医療整備室、唐津市保健福祉部地域医療課、唐津市民病院きたはたの先生方、そして僕ら地域医療支援学講座からも参加しました。
学生さんたちは、将来それぞれ進む科は違うかも知れませんが、ともに佐賀の医療を担うことに変わりはなく、将来地域を担う仲間として学生時代から仲良くなってもらうのが、今回の合同実習の大きな目的のひとつでした。
もちろん、おじさんたち(笑)も、いろんな連携が大事ですので、多いに交流を深めました。
~その2~に続く!
(総合内科部門 坂西雄太)