先日、院内の総合診療部外来実習中の5年生のSPセッションを見学させてもらいました。
SPとは、岡田くん演じる「要人警護のための私服警官」。
・・・ではもちろんなく、
「模擬患者=Simulated Patient」のことです。
医学教育では、このSPさんたちが医学生や研修医が問診や診察の研修のときに「患者役」を演じてくださいます。
SPになるのにももちろん訓練が必要で、みなさん勉強会などに参加され、日々研鑽されています。
佐賀大学医学部のSPさんたち(一般の方々)の歴史は長く、すばらしい役者さんが揃っています。
僕も学生のとき(12年前?)に、医療面接(問診)の実習でお世話になりました。
で、今回のSPセッションは「医学生が患者さんに禁煙外来を勧める」というものでした。
患者設定には二通りあり、それぞれ2名ずつの学生がセッションを受けました。
患者役のSPさんとは別に、別室で十数名のSPさんがセッションの様子をモニターで見られ、その方たちからのフィードバックもあります。
またセッションの様子はDVDに録画され、後日、学生は自分の医療面接の様子を客観的に見ることもでき、自分で気づいていなかった話す際のくせ、声の大きさなどもわかります。
当たり前ながら、ひと(患者さん)も学生や医師もひとりひとり個性があるので、医療面接もひとつの決まった「正解」はありません。
相手の反応、理解度を見ながら、話し方なども変えなければなりません。
大げさにいえば、一期一会となることもあり、そこが医療面接の難しさであり、面白さでもあると思います。
5年生たちは、僕らが学生であったときよりもずっとお話が上手で誠実に説明する様子に好感がもてました。それ以上にSPさんの演技が上手い!
SPさんたちによっても医学教育は支えられているのであります。
研修医教育にも、このSPセッションを取り入れることがもっとできれば、と思いました。
(総合内科 さかにし)
2010年7月14日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿