ご紹介するのが遅れてしまいましたが
現在、日本医師会と予防接種推進専門協議会(日本感染症学会、日本小児科学会など予防接種関連学会の代表者からなる)の共催で
「希望するすべての子どもに予防接種を!キャンペーン」が行われています。
6つの任意接種ワクチン(ヒブ、小児用肺炎球菌、B型肝炎、水痘(みずぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン)の定期接種化を目指して署名活動を行っています。
佐賀大学病院でも各部署で署名を募っていて、僕も研修医や学生さんたちから署名を集めました。
僕が以前に勤務していた北海道の幌加内町では上記6つのうち5つは公費全額助成をしているので(加えて中学生以下のインフルエンザワクチンも全額助成)、希望する子どもたちは無料で接種を受けることができます。
子どもの細菌性髄膜炎の主な原因であるヒブ(インフルエンザ菌B型)や肺炎球菌のワクチンは、0歳児で接種するのが望ましいのですが、全額負担の場合、それぞれで3万円以上かかってしまいます。経済格差が健康格差につながり得る現状です。
実際、幌加内町では助成制度導入前後でヒブワクチンなどの接種率を比べると、助成後の接種率はかくだんに上がっています。
佐賀県では現時点では、これら6つのワクチンのうち、ヒブワクチンのみ今年度から小城市が公費助成を行っていますがそれ以外の自治体で助成は行われていません(成人用の23価肺炎球菌ワクチンの助成は基山町、吉野ヶ里町、多久市などで行われています)。
全国的に予防医療に対する意識の高い自治体は、その規模の大小に関わらず公費助成を行っていますが、本来はたまたま住んでいる地域で「差」があっていいものではありません。
ワクチンは贅沢品ではなく「社会保障」的なものだと思いますので、やはり国による定期接種化が必要だと思います。
締め切りが11月8日と迫ってきていますが、キャンペーンHPより署名一式がダウンロードできるようになっていますので、趣旨に賛同される方は是非、ご署名をお願いします!
(総合内科 坂西雄太)
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