2010年10月22日

小城のシャンシャン祭り

 今週の日曜日に、佐賀県小城(おぎ)市の「シャンシャン祭り」というお祭りに参加しました。

以前は自分が「地域の一員」であることを特別に意識したことはありませんでしたが
今年の3月まで暮らしていた北海道幌加内町で地域医療の経験するにつれ、
当たり前のことながら自分が医者である前に、その地域に住む一住民であることを強く意識するようになりました。

春から住んでいる小城市は、奥さんの地元なので奥さんは昔からの知り合いが多いのですが
新参者の僕は、いろいろと地元のイベントに参加したりして地域の方々に知ってもらわないといけません。

で、ちょうど小城のお祭り「シャンシャン祭り」があったので家族で参加させてもらいました。
男衆は「神輿」、女衆は「踊り」があり、それぞれ小城本町通りを練り歩きます。

今回はお祭りが60周年ということで、かなり盛大に行われました。
朝には本町通りに露店も並び、鰻や地鶏、佐賀牛なども売られていました。

小さなお神輿でしたが、もともと軟弱な僕には、それはそれはきつかったのですが
豆絞りにハッピという格好でお祭り会場をうろつくのは初めての体験だったので
とても楽しかったです。

夜には近所の農協センターでお祭りの打ち上げがありました。
嬉野の芸者さんの登場やカラオケ大会もあり、それそれはディープな世界でしたが(笑)
とても楽しかったです!

I ♡ Ogi っす!

「小城羊羹」で有名な小城が気になったあなたは、小城市観光協会をチェック!

(総合内科 坂西雄太)

2010年10月21日

小川島診療所(佐賀県の離島診療所視察の巻)

昨日は、佐賀県 健康福祉本部 地域医療体制整備室のSさんと一緒に佐賀県にある5つの離島診療所のひとつである小川島診療所の視察に行きました。

小川島は唐津市の呼子から船で20分の距離にある、人口460人ほどの漁業の島です。
昔は捕鯨でとても栄えていたそうです。

現在は自治医大卒業の福田先生が勤務されていて、
看護師さん1名、事務の方1名の3名体制で
離島医療を頑張っておられます。

昨日はインフルエンザワクチン接種の患者さんが多く来られていました。


お昼は、民宿「小川島」で鯛定食をいただきました。旨かったっす!

これから地域医療支援学講座として、どんなサポートができるか、必要かを福田先生のお話を伺いながら考えました。

離島診療所と佐賀大学病院とのWebカンファシステムなどはすでに導入されているので、そういったものも有効活用したいと思います。


離島診療のお話は以前から伺っていましたが、やはり現場を見させていただくといろいろとわかることが多かったです。


帰りに唐津市役所保健福祉部地域医療課も訪ね、いろいろと意見交換をさせていただきました。

これからも関係部署が協力しあって、離島医療をサポートさせていただきたいと思っちょります!!
(総合内科 坂西雄太)

2010年10月19日

佐賀県女性医師支援窓口準備室

このたび、佐賀県女性医師等就労支援事業からの委託で
「女性医師の就労・復職支援相談窓口」が佐賀大学病院・卒後臨床研修センター・キャリア支援室内に設置されましたのでお知らせします!

現在、窓口事務局体制整備とホームページの作成準備中とのことですが、
ホームページが完成するまでの間、ブログで情報提供されるそうなのでご紹介します。

ブログはこちら「佐賀県女性医師支援窓口準備室」からどうぞ~
(当ブログのブログリストにも載せてマス)

以下、同ブログからです。


現在、育児や介護その他の理由により離職もしくは休職中、
あるいは「少し臨床現場から遠ざかっているのだけれど、また復帰したい」
と思っておられる女性医師のみなさんの復職やキャリア継続のお手伝いをさせていただくべく佐賀県の相談窓口を設置することになりました。


「現場復帰したいんだけど、新しい知識やスキルが少し不安」という皆さん、
あるいは、「これまでと少し違う分野での復職を目指したい」という皆さんには、あなたにあったテーラーメードの研修プログラムも御相談にのります。

その他、保育や介護についての情報提供や、スキルアップセミナーなども行っていきたいと思っております。
現在、事務局体制整備ならびにホームページ作成中ですが、完成までの間、このページでご案内をさせていただきます。

ご意見、ご要望もお寄せください。

お問い合わせあるいは御相談は下記まで

〒849-8501 
佐賀市鍋島5-1-1 
佐賀大学医学部附属病院 
卒後臨床研修センター内 キャリア支援室  Tel 0952-34-3359

2010年10月15日

希望するすべての子どもに予防接種を!

ご紹介するのが遅れてしまいましたが

現在、日本医師会と予防接種推進専門協議会(日本感染症学会、日本小児科学会など予防接種関連学会の代表者からなる)の共催で
希望するすべての子どもに予防接種を!キャンペーン」が行われています。

6つの任意接種ワクチン(ヒブ、小児用肺炎球菌、B型肝炎、水痘(みずぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン)の定期接種化を目指して署名活動を行っています。

佐賀大学病院でも各部署で署名を募っていて、僕も研修医や学生さんたちから署名を集めました。


僕が以前に勤務していた北海道の幌加内町では上記6つのうち5つは公費全額助成をしているので(加えて中学生以下のインフルエンザワクチンも全額助成)、希望する子どもたちは無料で接種を受けることができます。

子どもの細菌性髄膜炎の主な原因であるヒブ(インフルエンザ菌B型)や肺炎球菌のワクチンは、0歳児で接種するのが望ましいのですが、全額負担の場合、それぞれで3万円以上かかってしまいます。経済格差が健康格差につながり得る現状です。
実際、幌加内町では助成制度導入前後でヒブワクチンなどの接種率を比べると、助成後の接種率はかくだんに上がっています。

佐賀県では現時点では、これら6つのワクチンのうち、ヒブワクチンのみ今年度から小城市が公費助成を行っていますがそれ以外の自治体で助成は行われていません(成人用の23価肺炎球菌ワクチンの助成は基山町、吉野ヶ里町、多久市などで行われています)。

全国的に予防医療に対する意識の高い自治体は、その規模の大小に関わらず公費助成を行っていますが、本来はたまたま住んでいる地域で「差」があっていいものではありません。

ワクチンは贅沢品ではなく「社会保障」的なものだと思いますので、やはり国による定期接種化が必要だと思います。

締め切りが11月8日と迫ってきていますが、キャンペーンHPより署名一式がダウンロードできるようになっていますので、趣旨に賛同される方は是非、ご署名をお願いします!
(総合内科 坂西雄太)

2010年10月13日

禁煙なう?

先ほど院内の禁煙講習会(呼吸器内科準教授の林真一郎先生のお話)に参加してきました~

いろいろと勉強になったのですが、本日のポイントを少しだけ。

禁煙指導の三本柱

①タバコ依存は、ニコチンに対する身体的依存であり
  薬物依存であること
②禁煙の禁断症状は3日目がピークであること
③禁断症状の一時しのぎの方法を伝えること
    →はみがき、冷たい水を飲む、ミント菓子が有効

です!
ついでに④どこまで禁煙しても1本吸えば振り出しに逆戻り。です

禁煙を勧めるには、本人が禁煙への「準備期」に入っていることも大切です。
今月からタバコが値上がりし、禁煙を試みている人も多いと思います。

保険診療の禁煙補助薬には、ニコチンパッチとバレニクリン(チャンピックス)がありますが
なんと、急な需要(いままで月に7万人処方が、9月は17万人!)でバレニクリンが品薄状態になり、来年1月までは供給が厳しいらしいです。
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2010/2010_10_12.html

・・・うーむ、値上がりで需要増加は予想できたと思うのですが、テレビCMなどもあり予想以上だったのでしょうか。
せっかくの禁煙拡大のチャンスなのに~

タバコ、禁煙に関する話題はまだまだつきませんが、今日はこの辺で短く終わります。
(総合内科 坂西雄太)

2010年10月8日

ざっくばらん家庭医療勉強会 in ももち

先週末10/2に、九州家庭医療ネットワーク主催の第2回「ざっくばらん家庭医療勉強会 in ももち」に参加しました。

今回はスペシャルコラボ企画として、飯塚病院に定期指導に来られているピッツバーグ大学メディカルセンター医師による医学生・初期研修医向けセッションも合同開催されました。

 医師21名、医学生・看護学生25名の計46名が参加されました。


レクチャー、セミナーの内容は以下のとおりです。
1)テリー・スティルウェル先生(小児感染症専門医)によるレクチャー
  “米国小児感染症専門医研修の一日”

2)チャールズ・マケット先生(家庭医)と飯塚病院・家庭医療レジデント大杉先生によるケースディスカッション
  “外来で禁煙してもらうには”

3)頴田病院 本田宜久先生によるレクチャー  
  “米国ファミリーヘルスセンター見聞録”

4) 九州家庭医療ネットワーク主催 実技体験セッション
  唐津市民病院きたはた 指導医 西川武彦先生、江口幸士郎先生
  “膝はこうやって診察しましょう”

スティルウェル先生の講義では、米国小児医療の実情がわかりました。
マケット先生の講義では、禁煙治療を進めていく上でのポイントのわかりやい解説がありました。

本田先生の講義では、米国のクリニックの設備の様子や、それを日本によりよいものとして導入するにはというディスカッションが繰り広げられました。

西川先生、江口先生の講義では、普段とっつきにくい「膝の診察法」の実技指導がありました。

ピッツバーグの先生たちの講義には、飯塚病院の吉田伸先生が通訳をされたので、英語が得意でないひとでも安心して参加することができます。

またランチタイムや懇親会で直接、米国の現場のお話を聞くこともできます。

僕がスティルウェル先生とお話して印象的だったのは「日本は米国よりも子どもへの検査の回数が多い」との指摘でした。
僕は、それは国民皆保険のため検査がしやすいからでは?と答えましたが、彼女は「いや、そうであっても検査は侵襲を伴うので必要最低限にすべき」とのことでした。
検査前確率や、本当に検査結果が治療方針に影響するのか、臨床経過にみで判断できないか、などもう一度わが身も振り返らないといけないな、と思いました。

当日の会場は、飯塚病院の経営母体である飯塚グループの麻生塾研修センターでありました。
百道(ももち)に立地するビルの9階にセンターがあり、休憩室からの眺めはSo NICE!!でした。

そして勉強会のあとは会場近くで懇親会がありました。

30名ほどが参加し、勉強会のタイトル通り「ざっくばらん」な雰囲気で、ピッツバーグの先生や飯塚病院、唐津市民病院きたはたの先生方とも楽しくお話ができました。

そして、なによりも目をキラキラさせた学生さんたち(佐賀大、熊本大、産業医大、久留米大など)とお話ができて、とても嬉しかったです。
そんな嬉しさとビールの勢いで(というか吉田先生や西川先生の陰謀で?(笑))

次回、第3回九州家庭医療ネットワーク「ざっくばらん勉強会」は、佐賀で開催することを宣言してしまいました!
開催時期はおそらく12~3月ころになるかと思います。
会場は佐賀大学病院敷地内の卒後臨床研修センターを予定しています。

地域医療支援学講座のみならず佐賀大学病院・総合診療部や卒後臨床研修センターの先生方にもご協力していただく予定です(もちろん佐賀大・学生のみなさんもよろしくお願いします)

施設間の壁をひらりと超え、この勉強会を通しての繋がりが九州の、ひいては日本の、いや世界の(笑)、家庭医療・地域医療の発展のためになると信じています!

(総合内科 坂西雄太)

2010年10月6日

総合内科「ミニ」レクチャー 2回目 無事終了

10月4日(月)総合内科「ミニ」レクチャーの2回目、
「診断の臨床疫学~どの結果を信じる?~」が無事終了しました。

今回も学内、学外合わせて20名以上の方に来ていただき大変嬉しく思います。

今回は、検査前の情報も検査結果も、(重みの違いはあれ)いずれも同様に疾患の可能性を示唆する情報であるということ、また「外さない診断」をするためには個々の情報から疾患の可能性を考慮して判断すること、について健診での血圧値の判断を例にとってお話しました。

診断学や総合内科・総合診療、さらには臨床研究に興味を持つ学生さんや若い先生が実は多いということをこちらに来て知りました。

彼らの知的好奇心を満たせるような話をしたいと心がけています。

そのためには私自身も常に勉強し直さねば・・・。大変ではありますが、遣り甲斐のある仕事ができることを有り難く思っているところです。

(総合内科 杉岡隆)

2010年10月1日

在宅ネット・佐賀 立ち上がる!!

今日の佐賀市は抜けるような青空です。
早いもので10月になりました。今年もあと3ヶ月ですね。
4月に本講座が立ち上がり半年。もっと長い時間が流れたようにも、アッという間だったようにも感じます。

さて、昨夜は杉岡教授とともに第1回 在宅ネット・佐賀の立ち上げ会に参加させていただきました!

以前、このブログでもご紹介(こちら)したように長崎には長崎在宅Dr.ネットというネットワークがあり全国各地でこのようなネットワークが立ちあがっています。

今回 佐賀県でも関係者のコミュニケーションを活性化し在宅医療・ケアをより良く、よりスムースに進められるようにと、佐賀市内で開業されている満岡内科消化器科医院の満岡聰先生を中心に「在宅ネット・佐賀」が立ち上がりました。

昨夜は佐賀市内で初会合(兼懇親会)があり、佐賀市内の開業医の先生方を中心に、訪問看護ステーションの看護師さんや薬局の薬剤師さん、そして地域の総合病院、中核病院からは佐賀大学病院、佐賀県立病院、NHO佐賀病院、富士大和温泉病院、ひらまつ病院(ひらまつレディースクリニック・在宅医療支援診療所)、副島病院、佐賀記念病院、佐賀リハビリテーション病院から医師が参加されました。

今後さらに多くの訪問診療に協力できる開業医、施設の参加を募るとのことでした。

また、佐賀大学病院医療情報部の高崎先生により「在宅ネット・佐賀」のホームページ(http://liberty.med.saga-u.ac.jp/zaitaku-net/)も作成されています。

昨夜は短い時間でしたが、地域で活躍されている方々と直接お話しができ楽しい時を過ごせました。
また佐賀の在宅医療ネットワークの幕開けに立ち会うことができて、とてもワクワクしました。

今後も在宅ネット・佐賀での会合や勉強会を通して、いろいろなことを学ばせていただこうと思っています。

なお、10月31日には第1回在宅医療推進フォーラム九州ブロック大会が福岡国際会議場で開催されます。佐賀県からひらまつ病院の鐘ヶ江先生と佐賀県看護協会訪問看護ステーションの上野看護師がシンポジスト参加されます。
在宅医療に興味のある方は、是非ご参加ください!
(総合内科 坂西雄太)