先週末10/2に、九州家庭医療ネットワーク主催の第2回「ざっくばらん家庭医療勉強会 in ももち」に参加しました。
今回はスペシャルコラボ企画として、飯塚病院に定期指導に来られているピッツバーグ大学メディカルセンター医師による医学生・初期研修医向けセッションも合同開催されました。
医師21名、医学生・看護学生25名の計46名が参加されました。
レクチャー、セミナーの内容は以下のとおりです。
1)テリー・スティルウェル先生(小児感染症専門医)によるレクチャー
“米国小児感染症専門医研修の一日”
2)チャールズ・マケット先生(家庭医)と飯塚病院・家庭医療レジデント大杉先生によるケースディスカッション
“外来で禁煙してもらうには”
3)頴田病院 本田宜久先生によるレクチャー
“米国ファミリーヘルスセンター見聞録”
4) 九州家庭医療ネットワーク主催 実技体験セッション
唐津市民病院きたはた 指導医 西川武彦先生、江口幸士郎先生
“膝はこうやって診察しましょう”
スティルウェル先生の講義では、米国小児医療の実情がわかりました。
マケット先生の講義では、禁煙治療を進めていく上でのポイントのわかりやい解説がありました。
本田先生の講義では、米国のクリニックの設備の様子や、それを日本によりよいものとして導入するにはというディスカッションが繰り広げられました。
西川先生、江口先生の講義では、普段とっつきにくい「膝の診察法」の実技指導がありました。
ピッツバーグの先生たちの講義には、飯塚病院の吉田伸先生が通訳をされたので、英語が得意でないひとでも安心して参加することができます。
またランチタイムや懇親会で直接、米国の現場のお話を聞くこともできます。
僕がスティルウェル先生とお話して印象的だったのは「日本は米国よりも子どもへの検査の回数が多い」との指摘でした。
僕は、それは国民皆保険のため検査がしやすいからでは?と答えましたが、彼女は「いや、そうであっても検査は侵襲を伴うので必要最低限にすべき」とのことでした。
検査前確率や、本当に検査結果が治療方針に影響するのか、臨床経過にみで判断できないか、などもう一度わが身も振り返らないといけないな、と思いました。
当日の会場は、飯塚病院の経営母体である飯塚グループの麻生塾研修センターでありました。
百道(ももち)に立地するビルの9階にセンターがあり、休憩室からの眺めはSo NICE!!でした。
そして勉強会のあとは会場近くで懇親会がありました。
30名ほどが参加し、勉強会のタイトル通り「ざっくばらん」な雰囲気で、ピッツバーグの先生や飯塚病院、唐津市民病院きたはたの先生方とも楽しくお話ができました。
そして、なによりも目をキラキラさせた学生さんたち(佐賀大、熊本大、産業医大、久留米大など)とお話ができて、とても嬉しかったです。
そんな嬉しさとビールの勢いで(というか吉田先生や西川先生の陰謀で?(笑))
次回、第3回九州家庭医療ネットワーク「ざっくばらん勉強会」は、佐賀で開催することを宣言してしまいました!
開催時期はおそらく12~3月ころになるかと思います。
地域医療支援学講座のみならず
佐賀大学病院・総合診療部や卒後臨床研修センターの先生方にもご協力していただく予定です(もちろん佐賀大・学生のみなさんもよろしくお願いします)
施設間の壁をひらりと超え、この勉強会を通しての繋がりが九州の、ひいては日本の、いや世界の(笑)、家庭医療・地域医療の発展のためになると信じています!
(総合内科 坂西雄太)